クマ坊の日記

人材育成と本とサッカーが中心のブログです

キリンビール高知支店の奇跡

 

 キリンビールの元代表取締役副社長の田村さんが書かれた本です。当時、弱小支店の高知を立て直し、四国、東海地区、全国とキリンビールの営業を立て直していった経験談が書かれています。営業本は多いですが、これだけの大企業での営業体験談というのは珍しいと思います。書かれてあることは、営業の教科書でかかれてあるセオリーをひとつひとつ実行してきたにすぎません。でも営業では実行力が改めて大切であると感じました。また営業マネジャーとしての苦悩も書かれており非常に共感できた書籍でした。自分が今、営業マネジャーとして実践してきたこととも被っている内容もあり、私自身も大変勇気づけられました。

 

以下、良かったなと思う内容の抜粋です。

 

⚫️自分が考えて確信を持っていることしか部下にいってはいけない

それまでのリーダーは、本社や地区本部から言われたことをそのまま部下に下ろしていたそうです。地域特性など考慮していないので、当然結果は出ない。そうすると部下はリーダーの言うことを信じなくなり、しまいには聞き流すようになったとのこと。

 

⚫️やってはいけないのは総花的な営業

多くの施策を適当にこなしていては勝てるはずもない。「戦力の逐次投入」は必ず失敗する。敵の立場で一番嫌なのは、相手が繰り返し同じポイントをしつこく突いてくること

 

⚫️営業マンのインナーを変えていく

負癖がついている営業の意識、職場の風土を変えていくのがより難しかった。ある研修で営業が本音をだせるようなことがきっかけに、意識がかわり続けたとのこと。第3者が介在することで、気づくこともあるのでしょうね。

 

⚫️ターゲットを絞る

営業力の効きやすい飲料店にターゲットを絞ったとのこと。量販店は売れ筋を全面にだし売上げ利益を最大化するのが目的です。飲料店のほうが個人商店なのでよく足を運ぶ人間関係など効きやすい。営業が頑張った分だけ、成果につながりやすかったのですね

 

⚫️バカでもわかる単純明快

営業施策は100人いたら100人がわかる単純明快なものでなければならない。複雑だとわからない。単純なことを愚直に徹底してやることが効果がある

 

⚫️リーダーが流す血

独自の施策を展開すれば、当然本社からは「何勝手なことをしているだ」というクレームがきます。本社を説得しながら、時には自分が盾となり部下を守る。部下が思いっきり現場に集中できる環境をつくる

 

⚫️支店の役割

全社の方針とその意味をよく理解した上で、顧客からの支持を最大にするために、どのような施策に絞り込むかを決め、効率的なやり方を議論し、現場ならではの工夫をし、実行する。その結果をチェックし、次にいかす

 

リーダーが本気になって、現場の知恵をあつめ、戦略を絞り込み愚直に実行していく。継続していくとある時点から結果が飛躍的にあがっていく。私も同じような体験をしました。責任者に着任した当時は、外部環境の影響もあり赤字寸前の弱小事務所でした。私の場合は、メンバーが若かったので育成すれば伸びてくれたので、この本のケースよりはるかに楽でした。でも私も新米マネジャーだったので試行錯誤の連続でした。 

自分たちの仕事の使命を私なりの言葉で考え部下に伝えました。戦略を絞り込み、ならべく部下が得意分野の仕事ができるようにアサインしました。本社ともだいぶやりあいましたし。赤字を出し続ければ、支社は閉鎖になりますし、そうすると地元の人間の生活は一変します。雇用を守るためにも、自分自身のためにも、私自身も電通真っ青のハードワークしました。部下には同じような働き方はしてほしくなかったので、一度、事務所を退社するふりをして、また戻って仕事したり。(苦笑)こんなに頑張ってもすぐに業績は回復しませんでした。でも、マネジメントしながら手応えはありました。2年目までは微増で、3年目で大爆発して当時の我が社の全国1位の記録でした。

 

やはり売れているだけあって、全国の営業職、特に営業マネジャーに勇気をくれる1冊です。おすすめの本です。