クマ坊の日記

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すこしの努力で「できる子」をつくる 書評

 

すこしの努力で「できる子」をつくる (講談社文庫)

すこしの努力で「できる子」をつくる (講談社文庫)

 

 我が家も幼稚園の娘の子育ての真っ最中。ビジネスパーソンの学びについては知見はあっても子育てにはあまり役に立ちません。そんな我が家の子育てのバイブルになっているのが本日、ご紹介する本です。

 

著者はホンマでっか!?TVに出演で有名な池田春彦教授。私もテレビで池田先生のことを初めて知りました。たまたま立ち寄った本屋でこの本を見つけました。この本のゴールは、「社会に出た時に一人で生活していける人間」「社会とちゃんと折り合いつけれる人間」としています。天才をつくるとかでないのが我が家の方針ともあいました。この本が面白いのは、脳科学の知見を中心に、具体的に何歳までに何をすべきか、何をしていけないかが書かれている点です。

 

脳に対して「どういう時期にどういうインプットを与えたらうまくいくのか」ということはかなり決まっています。大人になってからでも十分に間に合う、ということもあるし、子どものある時期までにしかうまくできないものもある。この「時期」のことを専門用語で「critical period」、日本語で「臨界期」と言います。この臨界期を越えると、その能力の取得はとても難しくなるんです。だから、先ほども言ったように、一番いい時期に一番いい刺激を与えてやることがとても大事です。

 

すごくざっくり内容を伝えると、小学校前半までに 読み書き算盤をしっかり身につけさせること。愛情をもって子どもを育てること。子どもは無意識に親の規範を刷り込むことを理解すること。(親をみて子どもは育つ)みたいなことが書かれています。教育の専門家ではなく、生物学の専門家だからこそ書ける内容だと思いました。しかも、普通のことが当たり前に書かれているんですが、それゆえに自分の子育てに自信をあたえてくれるというか、「そんなに頑張らなくても、大丈夫」と背中を押してくれるような本です。小さいお子さんをもつ、若い親御さんにおすすめの書籍です。