クマ坊の日記

人材育成と本とサッカーが中心のブログです

種を蒔き続けなさい

「種を蒔き続けなさい。種を蒔いていれば必ず芽はでる。アスファルトの割れ目からも、根をしっかり張って立派な花を咲かせるのを見たことあるだろう?土も水もないような場所からでも、ちゃんと育つんだよ。でも、種を蒔き続けてないと駄目だよ。種がなければ芽は出ないしな。この世界でやっていくなら、毎日15分でいいから本を読みなさい」

 

新人時代に大先輩のコンサルタントから言われた言葉です。まだ何者でもなかった私に、「君は筋がいいから、頑張りなさい」と声をかけてもらいました。それから、毎日の読書は23年間今でも続けています。なぜ、その言葉を真に受けて読書を続けたかというと、その大先輩の生き様にありました。

 

その方は、家が貧しくて高校に進学できませんでした。鹿児島から関西の町工場へ住込みの丁稚奉公からビジネスキャリアがスタートしました。仕事に慣れた3年目から一念発起で通信制の高校にチャレンジ。見事に卒業。その後も経営に興味をもち最終的には東大の経営大学院まで卒業してしまいました。私と出会った時は60歳近かったですが、ビジネスパーソンとしてのキャリアも町工場からスタートとし、最後は外資の医薬品メーカーでマーケティング部門の責任者まで務めあげました。その会社を最後に、独立して経営コンサルタントに。時はバブルの真っ盛り。顧問契約した複数の会社から、何もしなくても顧問料として大金が転がりこんだそうです。ただそのような仕事に疑問を持ち、バブルが弾ける前に全ての顧問契約を辞退し、全く畑違いの児童養護施設の経営を始めました。年をとってからは児童養護施設の経営に携わりながら、昔からのお客様に依頼された幹部社員の育成のみ仕事を受けていました。そのお客様も、今や日本を代表する企業ばかり。そんな激動の人生を歩んできた人でした。だから、言葉に重みがありました。

 

もう一つその方に言われて思い出に残っている言葉があります。「どんな仕事にも価値がある。オーケストラを見てご覧。曲の最後の最後で、出番は少ないがシンバルを叩く役割ってあるだろう。観客からは指揮者やバイオリンなどが花形に見えるけど、そのシンバルがなければ曲は完成しないんだよ。僕はずっーと出番を待ちながら、最後に登場して仕事をするシンバルが好きだな」新人時代に地味な下積みの仕事をしていた私を勇気づけてくれた言葉でした。今もその方とは家族ぐるみのお付き合いをさせて頂いています。ビジネスパーソンのキャリア初期に素敵な人と出会えたことに感謝しています。人の出会いは不思議ですね。