クマ坊の日記

人材育成と本とサッカーが中心のブログです

製造部門から親父が居なくなり、事故が増えた

製造部門、いわゆる工場からの相談が最近は多く頂きます。相談の多くが管理職候補者の育成に関してである。40歳前後が対象となるが、採用を絞ったために後輩指導の経験がほとんどないとのこと。そのため、管理職になったとたんに、多くの部下を持つことになり、本人も周囲も困った状況に陥る。困った状態の最悪な状況は労災。事故である。実際、管理職が代替わりしたとたん事故が増えたという職場も聞きます。

 

管理職が代替わりをした後で、事故が増えた製造現場の話を伺うと、その職場の昔の管理職は、マネジメントというかある意味、家族の家長的な役割を担っていたそうです。実際、その職場では肩書では呼ばれず、親父さんと呼ばれた管理職がかつては多かったそうです。仕事だけでなく部下のプライベートにも深く関わっていました。朝、出社した時の顔を見れば体調の良し悪しを見抜き、危なそうな仕事はその日は任せないなどの判断をしていたそうです。もちろん、部下の仕事の技量についても本人以上に熟知していました。そんな訳で事故はほとんど起こらなかったそうです。

 

一方、最近の管理職はプライベートまで立ち入ったマネジメントはしないとのこと。また、職場で働く人の雇用形態も変わってきています。正社員は少なくなり、協力会社の社員が増えました。そのため、通り一辺倒のコミュニケーションが増えたそうです。極論すれば、「この作業やったことある?」「やったことあります」みたいな会話です。確かにその作業はやったことはあるが、一度しか経験してなかったとか。その結果、昔では考えられないような事故が増えているそうです。

 

もう、昔のような製造現場の管理職=親父みたいな昭和な世界には戻らないでしょう。何より働く人もそんな世界は望まないでしょうし。昔のマネジメントのやり方とは違う解決策(作業が標準化され、技能が見える化され、ロボット化が進む)で、事故を防ぐようになってくると思います。

 

でも、昭和生まれからすると、仕事とプライベートが一体化されたマネジメントもいいなと憧れてもしまいます。